公開日: 2021年7月7日 - 最終更新日:2021年7月7日

マーケティング講談:新・効果流土山忍法帖~CATALOG TURE- UP ポストモダンカタログ6法~(2の段)

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土山印刷は100年に渡り、DMやカタログ、チラシを使ったマーケティングを行ってきました。

そのようなカタログ向けのマーケティング手法に、現代のマーケティングロジックを組み合わせたものを、ちょうど忍術になぞらえて「土山効果流」と読んでいます。

以前効果流については別記事にて紹介をし、反響をいただきました。

そこで、より具体的なマーケティングについてまとめた記事を「新・効果流」として再び連載いたします。

前回よりマニアックな、カタログを担当する方に向けた実践的なマーケティング手法は、カタログに限らず、広告・宣伝を考えるときにも応用できます。

少し難しい内容になりますが、ぜひともじっくりと読んでみてください!

  • 1の段:情報の5要素
  • 2の段:コミュニケーションのスタイル
  • 3の段:コンサルテーション型セールス
  • 4の段:リスクベースシンキング
  • 5の段:コンバージョンレート
  • 6の段:PI値

 

前言:優位に立とう!

製品カタログを編集するうえで理解しておかなければならないのは

  1. その製品に関する情報
  2. 販売チャネル
  3. 宣伝の年間計画(コミュニケーションプラン)
  4. 宣伝の資材・媒体(コミュニケーションツール)
  5. 販売戦略

……でしたね。

「この5項目のいずれが欠けても、効果的なカタログを作ることはできません」と述べましたが……カタログ制作を担当している方が、この5項目をクライアントやそれぞれの商品担当者と同レベル以上に知っている、なんてことは現実的ではありません。そこまであらゆる商品に詳しくなければならないのなら、カタログを作るのはあまりに大変な仕事になります。

実際のところ、そこまで知っている必要はないのです。なぜならば、カタログを作るときに、店頭販売や通信販売、ダイレクトメール作成などの知識があれば、それを応用できるからです。

例えばクライアントが電子機器メーカーの場合でも、もし、あなたがスーパーマーケットの棚割りや客導線の原理を知っていたり、通販事業の知識があれば、賢いクライアントはその原理を知りたいと考え、あなたに仕事を依頼するはずです。

いいカタログを創るためには依頼される方と請け負う方とでタッグを組む必要があります。クライアント(社内でカタログを作るなら、それぞれの商品担当者)と協力して、自身は(これからこの記事で書いていく)マーケティングの知識を、相手からは商品の知識を提供してもらうのです。そうでなければ効果的なカタログを開発することはできません。

 

もし、別の部署からの人事配置であなたがカタログ制作を担当することになった場合は、これも同じように、今までの、経験や実績からのノウハウをカタログに活かすことで、他の人にはできないカタログのアイデアが生まれます。

また、カタログという成果物ができることで、あなた個人の知見がその企業のものとなるのも重要な点です。このようなノウハウを明文化していくことで、販売や制作の知識が属人化することなく、企業の知見として継続されていきます。

 

とくに、店頭演出や通信販売のノウハウはカタログ製作には非常に有効な仕組みがあります。

その原理を紹介するのが、このマーケティング講談:新・効果流土山忍法帖です。

店頭演出のスペースマネジメントと通信販売のレスポンスアップの原理を使って、効果的なカタログ編集の手法を説明します。

 

あなたも、マーケティング忍法の忍術使いとなって「きれいに、早く、親切なカタログ制作」をマスターしてください。

 

それでは今回は「ハイコンテクスト」というコミュニケーションスタイルの解説をはじめましょう。

 

2:コミュニケーションのスタイル

ここでの「コミュニケーション」とは、一般的な「気持ちや意見などを、人との会話やかかわりを通じて伝える」という意味ではありません。もっと狭義の、「広告表現」という意味です。

従来、広告のコミュニケーションスタイルは、「相手はこの商品を知らない」ので「丁寧にわかりやすく伝える」という、ローコンテクストなものでした。

しかし、生活者は商品を知らないのを前提にしていいのでしょうか。現在はSNSでの情報のやり取りやネット検索で情報入手が簡単にでき、ECサイトや口コミサイトにアクセスすれば、商品の評価までが簡単にチェックできます。

つまり、生活者(購入行動予定者)も多くの情報を集めていることが想定できます。

 

そこで、生活者が商品の情報をある程度知っていることを前提とした、「ハイコンテクスト・コミュニケーション」が新たなコミュニケーションのトレンドになりました。

 

ハイコンテクストは生活者が商品についての情報を知っていることを前提としています。そのため、前提として知っているであろう情報を「極力はぶく」という手法になります。とくにB2Bでのビジネス展開では、ターゲットは基本的にその商品について詳しく知っていることが殆どです。専門家から専門家への情報提供では、お互いに知っているであろう情報はすべて「無駄」と考えて取り除くべきです。

これを「マイナス思考」とでも名付けましょうか。

また、抽象的な表現も必要ありません。たとえば、「豊富なラインナップであらゆるニーズに対応」や「安全・安心な機能」などです。

例えば100種のラインナップがあるなら、「豊富」と書かずに「100種」と書き、「あらゆるニーズ」の代わりにそれぞれの機能について書くべきです。

また、よく聞く「安全・安心」ですが、この安心がくせ者です。安全・安心、という言葉をどのように数値化することができるでしょう? どうやって客観的な表現にできるでしょう? 非常に難しいことがわかるはずです。ですので、わたしは「安全・安心」の表現は使わないようにしています。

できればこういった表現は避けたい

もうひとつやめたい表現があります。それは「無料」です。もともと無料のものを「無料」と表記した場合は優良誤認として景表法に抵触する可能性があります。

それに、無料に決まっているもの、例えば「見積もり無料」などは、一般のビジネスでは当たり前になっています。このような、ごく当たり前のことをあたかも特典のごとく表現することは、ハイコンテクスト・スタイルでは存在しません。

 

いかがですか、このハイコンテクスト・スタイル。

これはかなりの「思い切り」が必要ですね。

広告宣伝手法の新しいスタイルとしてあなた自身、あるいは企業のブランディングになるかもしれませんよ。

 

さて今回は、コミュニケーションのスタイルをお伝えしていますが、営業のスタイルはどのようになっていくかを解説しましょう。

 

それはコンサルティング型セールスです。

このスタイルへシフトすることで今までとは全く違う顧客関係を創り出すことが出来ます。そのためには……

 

と、続けたいところですが、今回もまたまたお時間のようです。

本日はここで、読みおわりとなります。つづきは次の機会にお運び願います。

 

マーケティング講談:新・効果流忍法帖(二の段)

作:AsianX-issychan 智楊君(トモヤンクン)でした。

 

石山智男 略歴
1954年福岡市天神(中央区今泉)生まれ。1977年からプロダクションデザイナー、アートディレクターとして、広告制作、レタリングデザイン、パッケージデザイン開発等を担当。1992年からコカ・コーラ社マーケティングプログラムのガイド制作や実施活動支援を担当。「生産性の高い売り場づくり」実現のためのスペースマネジメントをカタログや店頭演出に応用した理論を構築。またクリエイティブワークをスピーディに行うための企業セミナーを開催。ブランディング領域でもイオンプライベートブランド「トップバリュー」のパッケージデザイン開発など多数。2012年から土山印刷に入社。マーケティングミックス・デザインワークのコーチングを担当。シニアホビーコンサルとして書道、楽器演奏、スポーツの楽しみ方の紹介活動を行っている。

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