公開日: 2022年9月29日 - 最終更新日:2022年10月4日

企業カレンダーを制作するとき、知っておきたいポイントとは?

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企業カレンダーを制作する担当になったけど、何から始めたらいいのかわからない。そもそも独自のカレンダーを作る理由って何?

そんな悩みをお持ちのご担当者様に向けて、企業カレンダーの制作の流れや効果、事例について紹介します。

企業カレンダーとは?

企業カレンダーとは、企業が作るカレンダーの中でも「自社のブランドや企業名、ロゴマーク、商品、連絡先などを入れたもの」です。完全にオリジナルでカレンダーを作る場合もありますし、既存のカレンダーにロゴや連絡先などを入れたものもあります。

企業カレンダーを作る目的とは?

企業カレンダーを漠然とコストをかけて作っても、いいものは作れません。どのような目的でカレンダーを作りたいのかを明確にしなければ、カレンダーを配布するコストがいたずらにかかって、かつコストパフォーマンスの悪いものができてしまいます。

カレンダーを作る目的には以下のようなものがあります。

企業PR

自社が社外に伝えたいイメージがあり、カレンダーの形でイメージを伝えたい場合はこの目的です。カレンダーは性質上頻繁に目を運ぶもののため、企業名をPRしたい・会社の社是を伝えたい・会社に親近感を持ってもらいたい、といった理由でカレンダーを作る場合、企業PRが目的と言えるでしょう。

社内コミュニケーション

自社の社内向けに制作し、スケジュールと共にコーポレート・アイデンティティ(企業の持つ思いや姿勢を形にしたもの)を伝えたい場合はこの目的です。クレド(社員の行動指針を簡潔にまとめたもの)やガイドラインなどを掲載して、自社への認識を統一し、サービスの質を向上するためにカレンダーを使います。カレンダーを見るたびにクレドやガイドラインが目に入るため、自然な形で会社の一員としての振る舞いを社員に促せます。

販促活動

会社への連絡先や商品の説明、ブランド名などを掲載し、お客様が注文や連絡をしやすいようにしたい場合はこの目的です。カレンダーは職場などに長期間置かれるもののため、お客様に必要ができた時には、すぐに注文をしてもらいやすくなります。また、定期的に新商品を発売する企業の場合、商品発売日などをカレンダーに掲載することで、お客様の買い忘れを防げます。

企業カレンダーの形

企業カレンダーは「壁掛けカレンダー」「卓上カレンダー」「ポスターカレンダー」「カードカレンダー」の4種類が一般的です。タイプごとに説明していきます。

壁掛けカレンダー

壁掛けカレンダーは一般的に遠くからでも日付を確認できるよう、見やすく大きな文字と目立つ絵柄が特徴です。カレンダーとしての機能だけでなく、部屋のインテリアにもなるため、凝ったデザインのものはそれだけ高い人気を集めます。壁掛けカレンダーは企業PRや社内コミュニケーションに向いています。大きく、デザインを目立たせやすいため、企業のイメージを見た人に伝えやすく、印象付けやすいためです。

卓上カレンダー

卓上カレンダーは名前通り卓上に置いておけるカレンダーで、オフィスワークなどで日付や予定を確認する際に利用されます。卓上カレンダーは企業PRや販促活動に向いています。小さくかさばらないため客先にもっていきやすく、遠くから見られる壁掛けカレンダー等よりも連絡先などの細かな文字が目に入りやすいためです。

ポスターカレンダー

大判のポスターに玉(カレンダーの月や日付を指す言葉)を加えたカレンダーで、日付を見せるというよりはビジュアルを見せるものです。壁掛けカレンダーと同じく、凝ったデザインのものは部屋のインテリアとしても人気があります。サイズが大きいものはそれだけ強いインパクトがあり、企業ロゴなども大きく見せられます。また、壁掛けカレンダーよりも大量に持ち運びやすく、ノベルティとしても扱いやすいです。そのため、企業PRや販促活動に向いています。

カードカレンダー

ポケットサイズのカードにカレンダーを印刷したもので、名刺入れや財布などに入れて持ち運べることが特徴です。制作コストがあまりかからず、かつ常に身に着けられるため社内コミュニケーションに特に向いています。一方で小さいため凝ったビジュアルを見せることは難しく、企業PRにはあまり向きません。

企業カレンダー制作の流れ

特に秋口から12月は納品ラッシュがかかるカレンダー。カレンダー制作ができる業者はすくないため、印刷から納品までは時間がかかります。かなり早いうちから制作を始めなければ、「今年はもう受付を締め切っています」といわれてしまうことも。それでは、一般的な企業カレンダー制作はいつから始めて、どのような流れで納品されるのでしょうか。

企画

早ければその年の1月、遅くても3月ごろにはカレンダーの企画がスタートします。企業カレンダーの目的を決定し、テーマや形などのイメージをまとめていきましょう。そのうえで、予算を決定して発注先を選んでいくことになります。

デザイン

デザインまで依頼できる制作業者なら発注先と協力して、そうでないなら別途デザインコンペなどを行って選定したうえで、企画に沿ってデザインを作っていきましょう。レイアウトやコピーライティング、写真やイラストなどのデザインに加えて、玉のデザインには六曜や和暦の併記は必要か、行事や歳時記などを表示するかといった「暦表示の内容」にも気を配っておくことをお勧めします。

デザインを発注するときには、カレンダーを作る目的に合わせ、企業のどのようなポイントをお客様に印象付けたいのかを伝えましょう。例えば、企業PRが目的であれば、自社の企業理念やビジョン、ロゴやコーポレートカラーなどをデザイナーに伝え、販促が目的であれば、商品のブランド・アイデンティティや特長などを共有してください。既存のチラシやLP、カタログ、会社案内などがあれば、それを利用することでよりイメージを形にしやすくなります。

単に見た目の良いデザインかどうか、というだけでなく、デザイナーがカレンダー制作になれているかどうかも考慮しましょう。カレンダーは1年間使うもののため、間違いがあると相当に企業イメージを毀損します。カレンダーの仕様について知らないと、例えば壁掛けカレンダーの綴じ部分に絵柄が入ってしまうといった問題が発生することもあります。

早ければ4月ごろにデザインをスタートしましょう。そして、どれほど遅くとも8月頃にはデザインを最終決定して校正作業に入ることをお勧めします。

校正

カレンダーのように長期間目に触れるものは、校正作業が大変重要です。曜日、六曜や和暦、祝日に限らず、出勤日や休日、行事、商品発売日などを入れる場合はその日付にも間違いがないかチェックしていかなければなりません。

特に内容の凝ったカレンダーの場合は、制作業者とやり取りを繰り返す必要があるので、校正作業に2ヶ月~3ヶ月程度はかかることも。校正段階でデザインを大きく変更することは難しいため、早め早めの意思決定が重要です。

印刷/製本

校正が終了した場合、印刷と製本にかかります。12月頭からカレンダーが配布できるように、基本的には11月頭ごろには印刷を開始し、遅くても11月末には納品が完了します。

ただし、11月ごろはカレンダーの製本が非常に込み合うこともあり、もしも可能であれば10月頃には印刷・製本をスタートすることで、スムーズな納品作業が行えます

カレンダー制作の一般的な流れはこのようなものです。

企業カレンダーデザインのポイント

カレンダーの制作の流れについては分かりましたか? 続いては、企業カレンダーのデザインにあたって、気を付けるポイントについてお伝えします。

ユニバーサルデザインの使用

年齢、性別、人種、障害の有無などに関わらず、幅広い人々が利用しやすいように製品やサービスをデザインすることをユニバーサルデザインと呼びます。例えば、色覚障害がある方に向けて色合いを調整したカレンダーや、識字障害を持つ方でも読みやすいUDフォントを使ったカレンダー、外国の方でも意味をとらえやすいようにピクトグラムを使ったカレンダーなど、ユニバーサルデザインを取り入れた企業カレンダーを制作することで、誰もが使いやすいカレンダーを制作できます。

テーマの統一

コーポレート・アイデンティティやブランド・アイデンティティなど、カレンダーを通じて伝えたいことは毎年統一しておきましょう。去年と今年で伝えたいことがバラバラでは、カレンダーの広告効果もそれだけ薄れてしまいます。例えば、去年のカレンダーでは自社の技術開発力を伝えたのに、今年は題材をまるで変えて、自社周辺の風景写真をカレンダーに採用した場合、見る側には去年のテーマも今年のテーマも今一つ伝わらなくなってしまうでしょう。

急に内容を変えないためにも、毎年新しいカレンダーを作る時にネタ切れになりづらく、かつ自社のコーポレート・アイデンティティに沿ったテーマを考えておきましょう。

SDGsを意識した素材

SDGsについて注目が集まっている今、社内外へのPRとして利用するカレンダーの素材には気を使いたいところ。SDGsを意識した素材として、FSC森林認証を受けた用紙や、環境負荷のより小さい植物油インキを使用する他、脱プラスチックのために紙リングを採用したり、配布用のケースや袋を紙製のものに変えるといった工夫をすることで、自社の企業イメージを向上できます。

用途別の用紙選択

一般的なカレンダーには、コート紙マット紙のどちらかが使われます。

コート紙はつるつるとした表面をしており、発色性に優れるメリットがある一方で、鉛筆やボールペン、水彩インキなどによる書き込みが難しいというデメリットがあります。

マット紙はしっとりとした表面をしており、コート紙と比較すれば若干発色性が劣るものの、鉛筆、ボールペン、水彩インキなどでの書き込みに支障をきたすことはありません。

書き込みされることがあまりないポスターカレンダーはコート紙を使って印刷されることが多く、逆によく書き込みが行われる卓上カレンダーや壁掛けカレンダーはマット紙が使われることが多いです。想定する用途によって用紙を使い分けましょう。

デジタル対応/AR

二次元バーコードやARソフトウェア対応のコードを使うことで、カレンダーとWebサイトや3DCGなどのコンテンツをリンクできます。自社の問い合わせフォームなどにリンクを作っておくことで、発注などをカレンダー経由で行ってもらえます。また、商品軸のカレンダーの場合商品についての詳細を書いたランディングページなどをリンクさせたり、あるいはARで商品を見せるといったこともできます。

外玉(海外向けカレンダーの場合)

海外向けのカレンダーを制作する場合には、日本の暦とは祝日が変わってきますし、六曜も利用されない点に注意が必要です。このため、海外向けのカレンダーは祝日や六曜の部分を省いて制作されます。これを外玉と呼びます。海外向けカレンダーを制作する際には、外玉で制作するようにしましょう。

一気通貫で制作可能な印刷会社への継続的な依頼

カレンダーの制作には長期間がかかります。特に、デザイン・校正・印刷などを別々の制作会社に依頼している場合、発注者が主導してイメージをすり合わせ、制作進行を先導していかなければ、ちぐはぐな内容のものができてしまうでしょう。

企画段階から製本まで一気通貫で可能な印刷会社に依頼すれば、カレンダーの制作担当者が慣れていない場合でも、制作の各段階ですり合わせの手間が省け、受注側からの積極的な提案を受けやすくなります。

まとめ

企業カレンダーは自社のPRや販促活動だけでなく、社内にも企業のあり方を伝えるもの。だからこそ、コーポレート・アイデンティティを明瞭にするために、長期間をかけ、様々なポイントに配慮して作り上げていくことが望ましいです。長期間掛けて作っていくものだからこそ、デザインから制作、印刷まで一気通貫でサポートしてくれる印刷会社に依頼すれば、それだけ効果の高いカレンダーを制作できるでしょう。

土山印刷は日本のカレンダーの30%を印刷している株式会社ウエマツグループの一員であり、企画段階・デザイン段階から製本・納品に至るまで、カレンダー制作の各工程でお客様をサポートいたします。

効果の高い企業カレンダーの制作は、ぜひとも土山印刷にご依頼ください。

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土山印刷株式会社は京都府に本社を構える印刷会社です。 土山印刷では紙の販促物を使って営業力を強化したいお客様のお手伝い・サポートを行っております。
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